会社辞めた若手社員の労働時間 2割超が週60時間以上
21~33歳の若手社員が会社を辞める直前、週平均で60時間以上働いていた人は23.8%に上ることが、労働政策研究・研修機構の調査で分かった。週60時間以上の労働は、厚生労働省が過労死の危険性が高まるとして注意を促している。人手不足などを背景に、若手社員が長時間労働により離職に追い込まれている実態が浮き彫りになった。
調査は昨年2~3月に実施。調査対象者を21~33歳の若手社員とした。男女の合計で5196人が回答、最初の勤務先を既に辞めていた離職者は2269人だった。このうち親が代理で答えた60人を除く2209人の1週間あたりの労働時間を分析した。
その結果、男性は離職者900人のうち273人(30.3%)、女性は離職者1309人のうち252人(19.3%)が最初の勤務先を辞める直前に週平均で60時間以上働いていた。
(2017.5.22 日本経済新聞)
労働時間と離職率の相関関係を示した調査というのはあまり目にしたことがなく、なかなか興味深いデータです。記事によれば、男性は離職者の30.3%、女性は離職者の19.3%が最初の勤務先を辞める直前に週平均で60時間以上働いていており、男性は勤続者の12.9%、女性は勤続者の5.9%が週平均で60時間以上働いていたとのことです。
男女とも長時間労働者の占める割合については、離職者が勤続者を大きく上回っており、長時間労働が若者の離職に大きな影響を及ぼすことを裏付けるデータとなっています。
先日、新入社員の意識調査で会社に望むのは給料が増えることより休日が増えること、という記事を取り上げましたが、
(「給料より休日」初めて上回る 新入社員意識調査 私生活重視の「自分ファースト」を参照)
今日のニュースは、昨今の若者の働き方に関する考え方が良く表れており、経営者はこのような若者のニーズを的確に把握しなければ、優秀な人材を確保できない時代になっていると言えるでしょう。
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